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INAX REPORT

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世界のタイル事典

象嵌タイル

ゴシック・リバイバル─英国の象嵌タイル

 今号は19世紀にイギリスでつくられた象嵌タイルです。このタイルは13世紀頃につくられた象嵌タイルをゴシック・リバイバルに伴い復刻したものです。ベースのタイル生地の表面に、約1mmのベースとは異なる色の粘土を嵌め込んで模様を表現しているのが特徴です。成形方法は、湿式成形法と乾式成形法の2つあり、19世紀中頃には機械生産が可能になったことから、多色で精緻な図柄のタイルが登場しました。当時の女王の名前から“ヴィクトリアン・タイル”とも呼ばれ、イギリスのタイル文化を築いたと言われています。
 写真は、14世紀の象嵌タイルに多用されたバラのデザインを19世紀に再現したものです。4枚並べると十字形の模様が浮かび上がり、星形と十字の組み合わせになるなど、単体とは異なる魅力を醸し出しています。

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Desgin+Technique

北面外観
支持金具

「マークジェイコブス青山店」
設計:ステファン・ジャクリッチ・アーキテクツ

 これは、マークジェイコブス専用の店舗ビルとしては世界初のもので、2010年12月、青山にオープンしました。ファサードは1階はガラス、2階はタイル、最上部の工作物部分は、前面はアルミパンチングメタルに背面はLED照明で照らされたFFシートという3層異なる材料で構成されています。その2階部分にINAX(現LIXIL)の特殊面状タイルが採用されています。
 このタイルは、長年風雨にされされ堆積したような表情を持つ一方で、刀のような形状というイメージをもとに設計者とINAXが共同開発したものです。さらに「見た目がシャープであること、タイルを絶対に落とさないこと、支持金具が目立たないこと」という条件を踏まえ、人の指で挟み込むイメージの支持金具を新たに考案しました。金物に切り込みを入れたことによって地震にも耐え、より安定した取り付けを確保し、見た目にも美しいファサードとなっています。今までに前例のないこの外観は、魅力的な建物が立ち並ぶ青山の中で、ひときわ、異彩を放っています。

●INAX使用商品●外壁|タイル:ブレイド特注品 HAL-15R/195×15/KBLD-PWSB

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House & Home

水盤越しにリビング・ダイニングを見る
浴室

「STONE TERRACE」
設計:土井一秀建築設計事務所

 棚田の一部を改修し、そのシステムを生活を豊かにする手段に転用した住宅です。敷地の真ん中に長方形の住居を置き、北側の農地との間に水盤、南側の棚田との間に段状の庭を設けたことで、風が吹き抜け、光が入る自然と密着した住宅を実現しています。また、周囲の棚田と同じ既存の石を外壁のみならずインテリアにも取り込み、外部と内部を曖昧にし、風景との調和を図っています。さらに浴室にも大量の石が配され、シャワー水栓なども自然素材の持っているシンプルな佇まいに同調するものを選んだと設計者はコメントしています。

●INAX使用商品●水栓金具(浴室):BF-E146TEM,BF-E090B

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House & Home

下の居場所から上の居場所を見る
浴室

「RSH:6」
設計:acaa

 設計段階では空き地が目立ち、一戸建住宅がぽつぽつと建ち並ぶ環境に建てられた住宅です。しかし将来は住宅街になることが予想されることから、プライバシーを確保しつつ開放的な空間になるよう住宅の中心に中庭を設け、その周りをレベルの異なるスラブとデッキが結んでいます。それによってプロポーションや明るさが異なる居場所ができ、魅力的な空間を生み出しています。
 また、この住宅の浴室は中庭とフラットにつながっており、INAX(現LIXIL)の「アコルディ」と「ミスティキラミック」のタイルが壁に採用されています。それは中庭の延長として違和感なく調和し、和の空間を引き立てています。

●INAX使用商品●浴室|壁タイル:腰下;アコルディG ADG-150/215、腰上;ミスティキラミック ブライト釉SPKC-150/L00

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TOPICS

修復した『ダンス』

岡本太郎が常滑で制作したタイル画再生の記録

 株式会社高島屋主催の岡本太郎生誕100年を記念するプロジェクト、“蘇れ! 岡本太郎の「ダンス」”が完成し、2011年3月1日、高島屋大阪店7階のレストランフロアのエントランスホールで披露されました。今回、INAX(現LIXIL)が担当したのは、モザイク壁画『ダンス』の汚れやホコリの洗浄、劣化した下地の補強です。タイルの一部を剥がして再度張り付ける修復作業では、岡本太郎がこだわった“赤”のタイルをいかに保存し、蘇生させるかが重要な課題でした。そこで高島屋と協議をした結果、塗料が剥げたタイルには透明なコーティング材を塗り、剥がれた部分には再度赤い塗料を塗ることによって、岡本太郎の赤により近づくと判断し、試みました。
 岡本太郎の手跡を辿りながらの修復は、岡本太郎と対話している気分だったといいます。これからは高島屋を訪れる人びとが『ダンス』から元気をもらい、勇気づけられることを願っていると筆者は語っています。

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