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INAX REPORT

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世界のタイル事典

12枚張り多彩草花文タイル

ウィリアム・ド・モーガンのタイル

 今号は19世紀後半につくられたウィリアム・ド・モーガンのタイルです。19世紀後半のイギリスでは、急激に加速する工業化社会を危惧し、かつての手工芸に芸術的価値を求める、アーツ・アンド・クラフツ運動が展開します。それを提唱した芸術家のひとりがウィリアム・ド・モーガンで、彼は家具などをデザインする一方、図柄を自らデザインしたオリジナルのタイルを制作。さらに生産効率を備えた“手描き転写”という技法を編み出し、同じデザインを組み合わせ、一枚もののような効果を生み出すタイルを量産することに成功します。
 写真は、手描き転写による多彩草花文タイルの12枚張りです。ド・モーガンが好んだ16世紀のトルコ・イズニックタイルの特徴を模したデザイン。彼のタイルは一般の住宅で使用するには高価なものでしたが、中流階級の間で人気を博し、今も、その手づくりの美しさがイギリスの人々を魅了しています。

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Design+Technique

西面外観
多目的室からエントランスホールを見る

「龍谷ミュージアム」
設計:赤木隆+下坂浩和/日建設計
 「龍谷ミュージアム」は、龍谷大学創立370周年事業の一環として建設された、日本初の仏教のための博物館です。敷地は、堀川通を挟んだ西本願寺御影堂門の真向かいに位置し、脇道には仏具屋など昔ながらの仕舞屋が並ぶ、京町家の風情を残した地域です。近年、京都市では景観規制が施行され、西本願寺周辺でも建物の絶対高さは15m以下と規制されたことから、1階は通り抜け通路と吹抜け、地下にエントランスホールを配し、そこから2、3階の展示室へとアプローチする構成をとっています。
 ミュージアム正面の堀川通側の外壁には、INAXブランドのセラミックルーバーが採用されています。これは“簾”をイメージしたもので、「京町家のように、簾の向こうに何らかの“気配”を感じ取れる外観を意図した…」と設計者は語っています。さらに設計者がこだわったのが“ゆらぎ感”で、色や表面のスクラッチパターンが微妙に異なるセラミックルーバーを数種類用意し、取り付け角度を正対と45度の2種類でランダムに配置することで、“ゆらぎ”を強調しています。また、セラミックルーバーを採用したことによって西側の強い太陽光から建物を守り、館内温度の上昇を抑える機能も持っています。約4,000本のセラミックルーバーの外観は、周辺のまち並みに違和感なく溶け込み、豊かな表情を見せています。

●INAX使用商品●外壁|セラミックルーバー:TL35×35×900/E00911-42

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Best Equipment

3階出発ロビー
突出サインと触知マップ
オストメイト設置トイレ

「東京国際空港(羽田)国際線旅客ターミナル」

設計:羽田空港国際線PTB設計共同企業体(梓設計、ペリ クラーク ペリ アーキテクツ ジャパン、安井建築設計事務所)
 「東京国際空港(羽田)国際線旅客ターミナル」は、新しい空の玄関口として2010年10月21日にオープンしました。国際線ターミナル地区は“空”をメインテーマに、旅への期待感が沸き起こるようなデザインでまとめられています。地上5階建てで、2階を到着エリア、3階を出発エリア、4、5階を商業エリアとし、シンプルで明快な空間構成が特長です。3階出発ロビーは、旅客ターミナルビルとしては国内最大の柱スパン18m、極めて少ない鉄骨柱での支持を可能にしました。そこに富士山の稜線をイメージした大屋根を載せ、利用者に開放感と高揚感を与えることを意図し、設計されています。
 ここでは、より優しく、より便利な旅客ターミナルビルを目指すため、“利用者の視点に立った使いやすさ”を追求しています。なかでもトイレ案内サインは、有識者や障害者の方が参加したワークショップによる調査を活かし、従来の触知図ではなく、トイレ内に設置されているオストメイトや着替え台など、利用者に必要な情報だけを大きくはっきりとサイン表示した触知マップを制作し、設置しています。また、トイレブースは手動車いすの利用客も使える広々とした空間を確保。壁タイルや機器類は白を基調とし、清潔感と快適性が保たれた空間にまとめられています。供用1年を過ぎ、利用者からは、「全体的に広くてきれい」、「触知マップも分かりやすい」ととても好評だといいます。

●INAX使用商品●3・4階男子・女子トイレ|大便器:C-23PCD、シャワートイレ:CW-E55A-NECK-UR、小便器:AWU-506R、洗面器:L-2160FCS、チェンジングボード:AC-CB-01||同多機能トイレ|洗面器:L-275FCRS、手洗器:AWL-71UAM(P)、汚物流し:S-206

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TOPICS

シャワートイレの手分解の様子

住宅リフォーム廃材リサイクル事業「エコセンター」の取り組み

 今回、開業した「エコセンター茨城」は、首都圏の住宅リフォーム工事に伴う廃材を収集・リサイクルするための施設です。まず、エコセンターに集められた使用済み住宅設備機器類(メーカー問わず)は、50品種以上に手分解・手分別されます。その後、分別した廃プラスチック、ガラス・陶磁器クズ、紙などを破砕機・圧縮機で細かく粉砕・減容し、リサイクル工場へ搬出します。これにより、90%以上のマテリアルリサイクル率を実現。より高水準の再資源化を進めています。
 これらの作業を行うことで、自社製品の分別や分解の問題点を把握することができ、新商品開発の段階からリサイクルしやすい商品設計が可能になりました。今後、LIXILでは、水まわり設備機器のリサイクルのみならず、アルミサッシなどにも拡大し、最終的にはすべての使用済み住宅設備機器類の収集・リサイクルを目指していきます。

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